当時iPodで入れた覚えのない曲が入っていたなぁと記憶が掘り起こされた。 よくよく思い出してみると断片が浮かび上がる。 「フグが水中にいるアルバムだったなぁ…」「水色っぽい感じだった気がする」という曖昧な手がかりをGeminiに投げたらあの時聞いていた、アルバムが判明した。

久々に聞いて、聞き覚えがありすぎて笑ってしまった。
Kalimbaとは何だったのか
判明したアルバムの正体は、Mr. Scruffの「Ninja Tuna」でした。イギリスの音楽プロデューサーAndrew Carthyが2008年にリリースしたアルバムで、タイトルは所属レーベルNinja Tuneのダジャレになっています。ジャケットで水中を泳いでいたのはフグではなく、マグロだったようです。
そして、iPodに入っていた覚えのない曲こそが、このアルバムに収録されている「Kalimba」でした。
この曲はWindows 7のサンプルミュージックです。Windows 7のミュージックフォルダには、最初から次の3曲が入っていました。
- Kalimba(Mr. Scruff)
- Maid with the Flaxen Hair(Richard Stoltzman。ドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」のクラリネット演奏)
- Sleep Away(Bob Acri。ジャズピアノの小品)
このファイルにはアルバム名やジャケット画像のメタデータがきちんと埋め込まれていたので、iTunesのライブラリに取り込まれると「Ninja Tuna」というアルバムとして表示されます。おそらく当時、iTunesがミュージックフォルダごとライブラリに取り込み、それがそのままiPodに同期されていたのでしょう。入れた覚えがないのも当然でした。同じ経路で「Ninja Tuna」のジャケットに見覚えがある人は、意外と多いのではないでしょうか。
いま改めて聴いてみる
KalimbaはSpotifyやApple Musicでもアルバム「Ninja Tuna」ごと配信されていて、今も普通に聴けます。
改めて聴くと、イントロでカリンバ(アフリカの親指ピアノ)のフレーズが鳴った瞬間に、当時の記憶が一気に蘇ります。あの頃は「PCに勝手に入っていた謎の曲」くらいの認識でしたが、Mr. ScruffはNinja Tuneで長く活動しているアーティストらしく、聴き直すと耳に残る曲です。
おわりに
調べてみると、サンプルミュージックが同梱されていたのはWindows 7が最後で、Windows 8以降のOSには入っていないそうです。誰も自分で選んで入れたわけではないのに、当時PCに触れていた人ならみんな知っている。そういう曲は、もう生まれにくくなりました。
あなたのiPodにも、入れた覚えのない魚が泳いでいませんでしたか。
